今日も誰かの『ひとさじ』を。カリーとスパイスごはん「Osaji」。

By 2020.01.22SHOP

カレーといえばぼくは成人するまで「かあちゃんのカレー」しか食べたことがなかった気がします。家で独自の進化を遂げてそれがさも定番と思い込んでいた、いわゆる市販のカレールーを使ったカレー。
ところがここ最近、特に東京に行ってはよく食べているなーと思うものがありました(餃子以外で)。それがスパイスカレーでした。
かあちゃんのカレーが好きだった少年が、いつのまにかスパイスの芳香に魅惑され、これまで食べたことのないカレーを求めるようになっていたのでした。
原因はいくつか思い当たります。主には住んでいたまちと働いていたまちに美味しいスパイスカレー屋さんがあったこと。
前置きが長くなってしまいましたが、山梨にもスパイス愛に満ちたお店はあるんです。それが今回ご紹介する「Osaji」さんです。

Osajiの店主・七沢さんは2007年頃、友人たちと旅した数週間の南インド旅行でスパイスに出会いその魅力の虜になりました。毎日スパイスを使った料理を食べていたら体調がとても整ったのだそう。
その後、日本に戻ってから独学でスパイスの使い方を学びつつ、スパイスを輸入販売するECショップ「Spice Market」をオープンします。
ベジタブルマサラ、マサラチャイキットなど、スパイスを独自の配合で粉末にして店頭販売もされています。
スパイスを使ったカレーの奥深さにどっぷりとはまった七沢さんは、最初はイベントの出店などで流しのカレー屋を始めます。
スパイスカレーに馴染みがなかった人たちが多かった中、スパイスを使いつつも優しい味わいに魅かれるお客さんが増えていったそう。そして2017年、南インドやスリランカなどのカレーや料理のお店「Osaji」としてお店を構えることになりました。

この日注文したのは「3種のカリー」。スリランカ風お豆とほうれん草のクリームカリー、キーマカリー、バターチキンカリーの3種がワンプレートで楽しめます。プラスでアチャールたまごもトッピング。
華やかなカレーは目からも美味しさが伝わってきます。この見た目の華やかさと、辛さを少しおさえた優しいスパイス使いがOsajiさんの特徴かもしれません。
スパイスは料理時間と同じくらいの手間暇をかけてオリジナルでブレンドしています。
「インドでやスリランカなどでは、各家庭オリジナルのスパイスミックスがあって、それはさながら日本でいう手前味噌のような感覚なんです」と教えてくれました。
現地のカレーと同じスパイスを使いつつも、量や配合を加減して、インドやスリランカの料理に馴染みがない人や子どもでも食べやすいレシピに落とし込んでいます。

カレー以外のスパイス料理にも力を入れていて、この週はベトナム風グリルチキンプレートがありました。ほかには魯肉飯(ルーローハン)も人気だとか。
食後のスイーツは人気菓子店「unpeu」さんが担当されています。こちらは数量限定なので見かけたらぜひ頼んでみることをおすすめします。


女性店主らしい開放的ですっきりとした店内は心地よく、ゆったりとした時間とカレーを楽しみたい人で連日満席状態。営業日時が少ないこともあり、予約必須でご来店するのをおすすめします。
一度食べてはまるとやみつきになるスパイスの魅力をぜひ味わってみてください。


Osaji

山梨県甲府市里吉1-7-15
055-267-7016 11:30〜15:00   金〜月定休(変動あり、詳細はインスタグラムで)
https://www.instagram.com/__osaji__/

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