道草 #04 July

サンキライ(山帰来)
Smilax glabra/サルトリイバラ科(ユリ科に分類されている事もある)

夏の季節に美しい、まだ緑色の状態のサンキライ。
爽やかな緑色の実と葉が清々しく、
しっとりと上品な印象なので見ているだけで和みます。
クリスマス時期などによく使われる、あの赤い実です。
赤い実の状態なら見たことがある方が多いはずです。
夏場は暑くて花の日持ちが悪くなります。
花よりは断然日持ちするサンキライ。
この時期お勧めです。
ガラス花瓶でも備前や信楽、アンティーク器など、
どんな花器とも相性が良いです。
蔓性なので、くねくねとお皿に盛ったり
その特性を生かして垂らして飾ると雰囲気が出ます。
蔓性の植物を活けるのは少々テクニックとバランスが必要です。
10本中10本が違う顔をしています。
長さや太さ、実の付き具合やしなやかさが異なります。
壁掛けの花瓶に垂らすのか、器に盛るのか、花瓶に飾りたいのか
場面で場面で異なるので、どこに?どの器に?活けるのかを想像しながら
花屋さんでサンキライを選んでみて下さい。
始めは難しいかもしれませんが、
慣れてくると、蔓性の植物にハマるかもしれません♪

昔、サンキライは、毒消しの実として使われ生薬で収録されているとの事。
とくに江戸時代にとても重宝されたという記事を見つけました。
その為、毒消しが必要な時に山に入り実を食べて帰ってくるという行為から、
名前の由来も山帰来(サンキライ)と呼ばれるようになったという説があるそうです。
今回、わたしもサンキライを調べて、これにはビックリしました。
やはり植物はそれぞれ効能があり、まだまだ知らない事だらけで興味深いです。
そうとは知らずにサンキライを使っていたこと。
次にお見掛けした時は感謝の目で見ようと思います。
それにしても、効能を一番初めに発見して試した人って本当に凄いなと。
先人たちの知恵が今の薬に繋がっているはずなので、医療の進化ですね。

コロナの治療薬も早く早く見つかりますように。

PoulpeSympa

Author PoulpeSympa

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